ビットコインの価値が、金 (ゴールド)を超えた

そんな話をどこかで聞いたり目にしただろう。

読者を釣るには十分にセンセーショナルな表現だが、的確ではない。

なぜ、的確ではないのか?

ゴールドとビットコイン、この2つを比べてみよう。

取引価格

Investingによると、先週(2017年5月)時点のビットコインは約1,800ドルの価値がついている。

対して、ゴールドの1オンスいくらだろう?

答えは、約1,200ドルだ。

1ビットコインと1オンスを単純に比較することはできないが、確かに取引価格はビットコインが上回っている

しかし、仮想通貨の日々のボラティリティは大きく、今はバブルの様相すらある。

一方で、ゴールドは、1200ドル~1,300ドルのレンジ内でとても安定している。

これは、ささいだが重要なことだ。

市場規模

別の面を比較してみよう。

2110年頃にはビットコインは、マイニングの限界に達し、390億ドル程度の市場になると予想されている。

ゴールドは、WGCの予測では、今現在、2兆5千億ドル程度の市場とされる。

今、1株130ドル程度のアップル株より価値のある株式は山ほどあるが、Appleの時価総額8000億ドル(およそ91兆円)を超える企業は存在しないように、相場環境だけが比較のモノサシではない。

そもそも比較できるものではない

しかし、ビットコインとゴールドの世界を知って様々な面で見比べた時、多くのトレーダーは、ビットコインとゴールドの比較が幼稚なことだと気付くだろう。

もちろん、こんな屁理屈じみた話題は、日々のトレードの役には立たないが、市場の変化は取引のチャンスだ。

常に市場の先を見ていこう。

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