両建てそのものは、通常は禁止されていません。

禁止されているのは、両建てを駆使した取引手法の「サヤ取り」や「アービトラージ」です。

サヤ取り、アービトラージとは

サヤ取りとは、同じ値動きの銘柄もしくは同一の銘柄で両建て(買いと売りを同時に保有)し、その二つのポジションの価格差の拡大と縮小から利益を狙う取引手法です。

サヤとは、二つのポジションの価格差のことです。

サヤは、同一銘柄であればスプレッドの変動や業者間の差、他銘柄の場合には市場環境の差で常に少しづづ変動しますが、サヤ取りをする場合にはチャートが似ている銘柄を選びますので、一方で損失が出てももう一方で同程度の利益がでるという仕組みで、リスクを抑えることができます。

サヤ取りとアービトラージには、若干の違いがありますが、おおよそ同じことです。

チャートが似ている銘柄

FXでは「NZドル」と「豪ドル」や、「ドル建ての金」と「南アランド」などいくつかメジャーな組み合わせがあります。

商品先物の金と、金ETFを組み合わせるなどマーケットをまたいで取引する場合もあります。

サヤ取り、アービトラージが、禁止される理由

サヤ取り、アービトラージは、簡単なルールを守れば必ず勝てる手法です。それほどに取引自体にリスクの無い取引手法となります。

トレーダーにとっては、取引の持つリスクを殺す手法として願ってもないものですが、フェアな取引ではありません。

為替や株式などを含むCFD銘柄を提供するブローカー(FX会社)には、バックに注文を処理するリクイディティ・プロバイダやアグリゲータ(市場提供側)が存在します。

FX会社がNDDでプラットフォームを提供していても、市場提供側はフェアではない取引による利益提供を嫌います。

FX会社は市場提供側あっての存在ですので、市場提供側のルールに従うほかなく、禁止されることが一般的となっています。

上記はCFD取引の都合ですが、日本国内においても、いくつかは法改正で禁止され、通信環境の発達でギャップやサヤが無くなってしまったりと、年々、サヤ取りできるマーケット・プラットフォームは減ってきています。

サヤ取り、アービトラージが発見された場合

サヤ取り、アービトラージが発見された場合は、どのFX会社も問答無用で利益の取り消しもしくは口座凍結の処置をとられることが一般的です。

取引のリスクを減らしても、利益取り消しや追い出されるリスクの方が重大です。

2016年の今でも、サヤ取りやアービトラージを推奨するブログやサイトは多く、残念なことに利益取り消し・口座凍結されるトレーダーは常に一定数存在します。
(そうしたトレーダーが騒ぎ立て、たびたび出金拒否が噂となることも、大変残念なことです。)

サヤ取りやアービトラージが禁止されていることは事実です。実行することのリスクを知ったあなたは絶対に実行しないでください。