為替変動は、世界経済の様々な要因が重なり発生しています。その多くの要因の中でも重要な事例をいくつか挙げたいと思います。

G8 先進8カ国蔵相・中央銀行総裁会議

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アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本、ロシアの8カ国の蔵相と中央銀行総裁が世界の経済や金融に重要な問題が起きた時などに、経済問題について話し合う国際会議です。

国際金融システムの安定化や、各国の金融機関の監視強化、為替相場安定のための政策協調などについて話し合われています。

FOMC 米連邦公開市場委員会 Federal Reserve Open Market Committee

米連邦準備制度理事会(FRB)の最高意思決定機関で、アメリカのFRB理事および各地区連銀の総裁が集まって金融政策を決める会議です。毎年8回 定例会議が開かれます。

短期金利の指標であるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標など重要な金融政策を決定する場でもあります。

メンバーは、FRBの7人の理事、ニューヨーク連銀総裁、ニューヨーク以外の地区の連銀総裁の中から交代で選出される4人の合計12人で構成されています。

ECB(欧州中央銀行)理事会 European Central Bank

単一金融政策の実施機関として設立された欧州中央銀行の最高意思決定機関で、欧州中央銀行総裁・副総裁、及び理事・ユーロ参加国の中央銀行総裁が参加する政策決定理事会です。

主要政策金利を決定する場でもあります。

メンバーは、ECB役員6人、ユーロ参加国中央銀行総裁12人の合計18人で構成されています。

政策協調

複数の国が、足並みを揃えて政策を進めることを「政策協調」といいます。

為替相場が急変動した時などに、関係ある国々がほぼ同時期に為替市場に協調介入を実施したり、公定歩合の操作など政策方針を揃えて実施したりすることです。

市場介入

中央銀行などが政策目的のために外国為替市場に介入することです。他国と協調して市場に介入することもあります。

日本では日本銀行が、過度の円高の時に円売りドル買い、過度の円安の時には円買いドル売りをして、為替相場の混乱を防ぎ安定を図っています。

協調介入

輸入代金の決済や海外への借金返済、場合によっては市場介入のために国が準備している公的な資産を「外貨準備高」といいます。政府や中央銀行が主要各国の通貨や証券、金などの形で保有します。

日本では、円高是正のときには外貨を買うので「外貨準備高」が増大し、円安是正のときは外貨を売るので「外貨準備高」は減少します。

また、貿易黒字のときにはお金が国に入ってくるので「外貨準備高」は増え、貿易赤字のときは「外貨準備高」は減少することになります。

つまり「外貨準備高」は、そのときの国の経済状況がどのようなものかを判断する指標となるのです。

GDP 国内総生産 Gross Domestic Product

同一国内に居住する人々によって一年間に生産される最終生産物の価値の総額のことをいいます。

国民総生産(GNP)との違いは、GNPから海外に進出した企業の海外からの所得受取を控除し、国内に居住する外国人の所得(海外送金)を加えたも のということです。

つまり、GDPが一定期間内に日本国内で新たに生み出された付加価値総額であるのに対して、GNPは一定期間内に日本国民が新たに生み出した付加価値総額のことをいいます。

国際化が進み海外で生活する日本人や日本で生活する外国人が増えたため景気動向や経済成長率を判断する際には、多くの先進国同様GNPでなくGDPが用いられるようになりました。

マネーサプライ

マネーサプライとは、金融機関を除く一般法人・地方公共団体・個人などが保有している通貨の合計を計るものです。

マネーサプライは物価の動きとリンクしていること、日本銀行が操作する短期金利である程度コントロールできること、正確かつ迅速なデータが得られることから日本銀行の金融政策の重要な判断材料となっています。

日銀短観

正式には日本銀行が行う「全国企業短期経済観測調査」というアンケート調査のことを指します。

この調査では、3ヶ月に一度、その企業がその時々の景気をどうみているか(「良い」「さほど良くない」「悪い」といった業況判断)のほか、売上高や収益といった具体的な内容について聞いており、企業の経営者 が経済の現状をどう感じているかが分かります。

この調査結果は、新聞などでたびたび大きく報道されています。

貿易収支(貿易統計)

国のモノとサービスの対外的な取引の結果を示したもので、モノの輸出額から輸入額を差し引いた数字です。

雇用統計

失業率や、時間あたり賃金などの数値をまとめたものです。各国の経済状態などでそれぞれの捉え方が異なりますので一概に数字だけで比較することはできません。ただ、前期比などで景気状況を推しはかることができます。

消費者物価指数

消費者物価指数は、全国および東京都区部の消費者世帯が購入する各種の商品とサービスの価格を調査したものです。すなわち、ある時点の消費者世帯の消費支出額を基準に、これと同等のものを購入した場合に要する費用がどのように変化するかを指数値で示したものです。

全国分については総務省から月次データとして、翌月26日を含む週の金曜日に発表されます。(例えば、10月分は11月29日金曜日の発表となります)

PPI 生産者物価指数

企業間で取引される商品の価格に焦点を当てた物価指数です。日本でこれにあたるのは卸売物価指数(WPI)になります。

WPI 卸売物価指数

卸売物価指数とは企業間で取引される中間財の価格のことです。海外で発表される生産者物価指数と類似していますが完全に同じものではありません。

売上高(百貨店・スーパー・コンビニ)

小売りの代表的存在である百貨店・スーパー・コンビニの売上高です。

国内消費を端的に表わすものとして注目され、個人消費のバロメーターとされています。

価格変動の予測の立て方

外貨投資を行うにあたって、今後どのように為替が変動するのかを予測することは、とても重要であり大きな課題です。

購買力平価説

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購買力平価説とは、各国の購買力がつりあうように為替レートが決まるという説で、例えば、ハンバーガー1個の値段が、米国が1ドル、ユーロ圏では1ユーロ、日本は120円であるならば、1ドル=1ユーロ=120円という考え方です。

実際には手数料などの諸経費がかかりこのとおりにはなりませんが、過度の円高・円安になっていないかを判断する目安として使うことができます。

ファンダメンタルズ分析

経済の基礎的条件である各国が発表する経済指標や要人発言に基づいて、景気情勢を総合的に判断する分析方法です。相場全般には、この経済的な要因の変化に大きな影響を受けるという考え方があり、それを基本に相場がどちらに動くかを分析する方法です。

ただし、ファンダメンタルズ分析で、全ての相場の動きが予想できるというわけではなく、その時々のマーケットのセンチメントや需給関係等、相場は多 くの要因の影響を受けます。

気をつけたいのは、同じ条件でも相場は毎回同じように動くとは限らず、時にはまったく逆の方向へ動くこともあります。ただ、基 本的な相場の動きを占う上では最も一般的な分析方法といえます

テクニカル分析

一言であらわすなら、過去の動きから将来の動きを予測することです。

過去の相場データをもとに様々な価格変動パターンを見出すなどして、将来の動きを予測したり、現在の売買の目安になるポイントを割り出したりします。