会社の未公表の内部情報を知り得る立場にある者が、それを利用してその会社の発行する株式などの有価証券等の取引を行うこと。
証券取引法では、会社関係者がその職務等に関し、会社の業務等に関する重要事実を知って、その公表前にその会社の株券等の売買やその他の有償の譲渡もしくは譲受けまたは有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引もしくは有価証券店頭デリバティブ取引など(以下「売買等」といいます。)を行うことは禁止されています。
これに違反した場合は、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金に処せられます。このような厳しい罰則は、インサイダー取引が内部情報を入手し得ない一般投資家に著しい不利益をもたらすからであり、投資者保護と健全な証券市場を確立することを目的として、インサイダー取引の規制が行われています。
さらに、持株会社の解禁に伴い、系列子会社の経営情報が公表される前に会社関係者の株式等の売買等を禁止するなど、規制の強化がなされています。
会社関係者には、a)当該上場会社など(親会社および子会社を含みます。)の役職員、b)帳簿閲覧権を有する株主、c)法令に基づく権限を有する者、d)契約を締結している者または締結の交渉をしている者、e)これらの法人の役職員、f)1年以内の元会社関係者などが含まれます。
会社関係者から業務などに関する重要事実の伝達を受けた者も、その業務などに関する重要事実が公表された後でなければ、その上場会社などの株式、転換社債などの売買等をしてはなりません。
重要事実には、新株発行など会社が意思決定したもの、災害による損害など会社の意思にかかわりなく発生したもの、売上高など決算情報に関するものが含まれます。
公表とは、a)一般紙、通信社、放送局など2つ以上の報道機関に対して重要事実を公開し、かつ12時間が経過した場合、b)上場する各証券取引所等のホームページを通じて公衆縦覧に供された場合、c)重要事実の記載がある有価証券報告書が公衆縦覧に供された場合の措置がとられたことをいいます。