原油価格の暴落・暴騰をチャンスに変えよう!

WTI MT4 日足

上記の画像は、WTIと呼ばれる原油CFD銘柄のMT4チャートです。

原油CFDのCFD(Contract For Difference(コントラクト・フォー・ディファレンス))は、難しい言葉だと差金決済取引と呼ばれます。

差金決済取引では何の事やらという方も、FXもCFDと言うとわかりやすいかもしれません。

CFDの中でも為替銘柄(通貨ペア)の取引は、FXと呼ばれ、貴金属や原油などの商品銘柄は、そのままCFDと呼ばれます。

つまり、原油CFDは、通常バレルという単位で原油そのものは売り買いされますが、CFDではFXの通貨ペアのように実際に原油をバレルで購入することはありません。

ニュースでの値動きが理解しやすい原油価格

原油は、ニュースが溢れているために市場動向を比較的に追いやすく、値動きもあるので分かりやすいチャートで取引がしやすいです。

株より手軽に、1,000円程度の少額でも始められる原油をこの機会に取り組んでみませんか?

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原油とは?

石油の精製前である原油とは、そもそも何なのか、どこで取引されているのか、原油について簡単に整理してみましょう。

世界市場で取引される原油には、WTIブレント原油の2種類があります。

WTI(または WTI原油)

WTIは、West Texas Intermediateの略で、クルード・オイル、ライト・スウィート・クルード・オイル(Light Sweet Crude Oil)とも呼ばれます。

その名の通りアメリカ・テキサス州を中心に、ルイジアナ州、ノースダコタ州の油田で採掘される原油で、世界の原油市場の基準としてNYMX(New York Mercantile Exchange(ニューヨーク・マーカンタイル取引所))にて商品先物の人気銘柄として取引されています。

原油の質は、硫黄の含有量を測ることで決まりますが、WTIには平均0.24%の硫黄が含まれます。

この含有量が多いか少ないかという点は、ファンダメンタルを分析し続ける方にしかわかりませんが、全ての原油には硫黄が含まれ、硫黄成分が少ないほどSweetなクルードオイル(質の良い原油)といわれます。

先述の通り、WTIはテキサス・ライト・スウィートと呼ばれ、高値で取引される高品質なブランドです。

ブレント原油

ブレント原油(ブレント・オイル)は、イギリスとスコットランド、ノルウェイの北海にある15箇所の油田にて採掘され、平均0.37%の硫黄成分が含まれる原油です。

WTIと比較し硫黄の含有量が多く、通常は1バレルあたり価格で数ドルほど低い価格で取引されます。

2016年 原油市場で起きたこと

2016年は特に、度々、原油価格が続落していることが問題視されました。

原油市場ではこの値動きの激しさを狙った投資家による取引量が増加傾向にありました。

最新の原油価格・市場の動向

原油市場における原油価格が続落している主な原因は過剰供給です。

原油価格も当たり前ですが、需要と供給で価格が成り立っており、供給量の減少は価格の上昇を引き起こし(需要過多)、供給量の増加は価格の減少を引き起こします(供給過多)。

逆もしかりです、需要量の減少は価格の引き下げを、需要量の増加は価格の引上げを起こします。

そして、この需要と供給に基づいた原油市場は、2008年リーマンショック以降荒れています。

2009年初めには一時的な上昇がありましたが、その後のアメリカやドバイ、パキスタンといった国々の供給過剰により、市場環境は完全な下落スパイラルに陥っています。

以下は、2016年までの直近10年のWTIにおける価格の動向です。

WTI chart

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原油価格続落の他の要因

供給過剰以外にも、産油国などの経済状況も原油価格に影響を与えます。

米ドル高の影響

WTIを含めた原油の価格、原油の市場は米ドル建てがベースとなります。

そのため、米ドルの高騰は、商品の1ドルあたりの価値低下、原油価格の下落を招きます。

国際原油市場へのイランの参加

ニュースで目にする紛争や、制裁などは、原油市場に大きく影響を与えます。

例えば、イランへの経済制裁解除は、イランが海外へ原油を輸出できるようになったことを意味します。

アメリカとイランの交易は1年後から開始が予定されていること、イランにおける設備投資に時間と予算がかかるため、イランの国際市場への参加はもう少し先の話となりますが、イランにおける原油採掘開始後は、毎日50万バレルを輸出する予定で供給過剰に拍車をかけることは言うまでもありません(2016年時点)。

中国経済の変化

中国経済は、バブル崩壊がささやかれています。

そうした中で、中国国内における生産部門の動きが緩やかになっていることも事実です。生産部門が落ち着き、中国の工業利用が減る際には、世界からの中国の原油輸入量・需要を減らすことを意味しています。

サウジアラビアの狙い

資金とオイルの保有量にも余裕のあるサウジアラビアは、OPEC加入しておらず、彼らはOPECへ生産量などを開示していないのが現状です。

過剰供給による価格下落、そして各国オイル産業の破壊と原油市場のコントロールがサウジアラビアの目論見だとされています。 

さらに、市場は、常に現状・最新ニュースと過去の事例を基にした将来の予測・動向に伴う、市場の変化、いわゆる市場センチメントの影響でさらに揺さぶられることを理解しておいてください。

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