企業が独自の仮想通貨を発行して資金を調達するICO(Initial Coin Offering)は、日本ではまだかなり少ないが、企業・投資家両方にとってICOをやりやすくするために金融庁でも議論が始まった。

いよいよ本格化する日本のICO議論

海外ほどではない日本のICO

企業が独自の仮想通貨を発行して資金を調達するICO(Initial Coin Offering)は、海外ではかなり盛んに行なわれている一方、日本ではまだかなり少ない。

金融庁でもICOについて議論が始まる

しかし今後企業・投資家両方にとってICOをやりやすくするために、金融庁では議論が行なわれ始めた。

海外ではかなり普及

仮想通貨が世界的に普及するとともに、企業が独自の仮想通貨を発行して資金を調達するICOも広まってきている。実際アメリカなど海外ではかなり多くのICOが行なわれているが、日本ではまだかなり少数に留まっている。

しかしそれはある意味で良いことと言えるかもしれない。海外のICOは優良企業が行なって、発行後値上がりするような良質のものもある反面、仮想通貨を発行した後経営陣が姿をくらます詐欺まがいのものも多いからだ。

仮想通貨同様にICOも規制が追い付いていない

企業が新規で株式を発行するにあたってはいろいろと法規制がある。だが仮想通貨は一般的になってまだ日が浅く、法律が追いついておらずICOにも規制が少ない。上場企業が増資を行なう時のように、目論見書を発行する義務もない。

ただ最近になって、金融庁が本格的なICOについての議論を始めている。まず国内企業のICOの議論を始める前に、3月に海外法人が行なうICOに日本人が投資をすることを禁止する方向性を発表した。

その目的は海外のICOに投資して日本人が詐欺の被害に遭うことを防止することと、海外ではなく国内のICOに積極的に投資をするよう誘導することがあると思われる。

4月10には、金融庁で検討会が行われた

そして4月10日になって、今後のICOの法規制を検討するための研究会が金融庁で行なわれた。この研究会は、主に学術界から12人と、仮想通貨業界などから10人のオブザーバーで構成されている。

研究会ではICOを全面的に否定するのではなく、ICOのメリットを活かせるような形での規制が望ましいという意見がかなりあった。研究会で議論が進みそれをもとにICO関連の法律が整備されれば、日本でもっとICOが行われるようになるかもしれない。

現状は厳しく、強い規制の施行は間違いない

ただし仮想通貨業界の現状は厳しい。1月26日に起こったCoincheckのネム大量流出事件によって、仮想通貨取引所への規制は大幅に強化されることとなった。そして当然ながら、ICOに対してもかなり強い規制がかけられる方向なのは間違いない。

また仮想通貨ブーム自体も下火になっている。昨年後半はビットコインなど仮想通貨の価格が大暴騰し、それによって次から次へと新しい投資家が参入。仮想通貨の一大ブームになった。

ところが昨年12~今年1月をピークに仮想通貨価格は下落しており、そのため個人投資家の関心もどんどん薄れブームは下火になった。この状況では企業がICOを発行しても、多くの買い手がつく見通しはあまりない。

しかし仮想通貨自体がなくなったわけではないので、どちらにしても金融庁としては今後の規制は行わなくてはならない。今後日本でICOが広まるか広まらないか、それは金融庁の姿勢によるところが大きいだろう。

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