コンセプトの異なるMT4とMT5

多くの海外FX会社で、取引プラットフォームとして、メタクオーツ社のメタトレーダー「MT4(MetaTrader 4)」が採用されています。

最近では、2010年にリリースされた「MT5(MetaTrader5)」が徐々に各社の取引プラットフォームのオプションとして選択できるようになってきました。

しかし、MT4の新しいバージョンであるMT5であるにも関わらず、依然としてMT4が業界のスタンダードとして人気が集中しているように映ります。

実際には、MT4の進化系としてMT5は開発されておらず、デザインも能力も似ているように言われますが、MT5は、MT4のバックテストマシンとして同一デザインで開発され、出来る能力も異なり、異なるマーケットを対象とした取引プラットフォームです。

MT4とMT5の相違点:MT5は証券取引所向け

MT5は、マーケットの中心である証券取引所へ組み込まれることを目的に開発され、FXや株式、コモディティなどのMT4のマーケットとは異なる目的でした。

メタクオーツ(MetaQuotes)は、MT5の開発・設計時に、証券取引所なりが中心となって取引を(法的な面も含めて)管理する必要のある株式やコモディティの取引と、24時間世界中の個人を含む投資家が個々に取引をするために明確な中心が存在しないFX、どちらの取引も将来的に大きなブームになることを予測していました。

そこで、メタクオーツは、取引証券所の中央が存在しながらも、FXのような中央が管理できないような取引が共存する金融取引の環境を想定したMT5の開発を始めました。

MT4とMT5の相違点:MT5はヘッジング不可

MT4とMT5の設計において、最も異なる点は、MT4はヘッジング(Hedging)が可能ですが、MT5ではヘッジングが出来ません

ヘッジングが不可能となった背景には、アメリカの「ヘッジング禁止ルール(No Hedging Rule)」の考慮した、ポジションの個々の管理が出来ないことがあります。

「ヘッジング禁止ルール」とは、最初に先に持ったポジションは、後から持ったポジションより先にクローズさせる、ファースト・イン・ファースト・アウト(First In, First Out:F.I.F.O.)という原則で、アメリカでヘッジングが発覚した際には、罰金が科せられます。

MT4では、ポジションごとにトレーダーが自由に管理できましたが、MT5では、全てのポジションが一元管理となります。

ヘッジングを許可している地域があることに加え、アメリカ同様にヘッジングを禁止としながらも、近いまたは同様の行為が行われていること事実があるために、多くの海外FXブローカーがMT5ではなく、ヘッジングが可能なMT4をプッシュしている大きな理由と思われます。

MT4とMT5の相違点:MT5の言語「MQL5」

MT5のプログラミング言語は、MQL5ですが、MT4はMQL4でした。

MT5のMQL5は、開発者目線での改善がされて、EA(エキスパート・アドバイザー)の開発や、ロボットにも分かりやすく論理的な言語およびフレームワークで、これまでMT4ではブラックボックス化してた箇所のプログラミングも可能となりました。

しかし、2014年にはMT4のMQL4にも同様の品質へグレードアップを図りましたので、現時点ではMT5もMT4も開発プログラムの言語には、ほとんど差異がありません

ただし、QL4とMQL5は異なるプログラミングですので、MQL4と同じ仕様ではMT5は機能しませんのでご注意ください。

MQL4とMQL5が同品質にアップグレードされながらもMQL4仕様では、そのままMQL5に反映できないこともMT5の利用が遅れている要因と思われます。

MT5のMQL5が未だに有意な点が2点あります。

  1. MT5では、MT4より速いバックテストが可能
  2. MT5では、マルチカレンシーの取引ペアの同時バックテストが可能

MT4とMT5どっちが良いのか?

トレーダーが受けるレギュレーションおよび取引環境などで、MT4とMT5を選ぶことをお勧めします。

また、MT4とMT5では、取引が可能な銘柄が異なる場合がありますので、口座開設時、取引プラットフォームのダウンロード時に各社で確認をして下さい。

ただし、ゴールド(金)の取引では、MT4を使ってください。

理由は、MT5より遥かに業界で浸透していることに加えて、そのほかの取引プラットフォームに比べても誤動作が低いとされている為です。

MT5対応FX会社一覧