銀行・保険業界が新卒採用を大幅減、金融業界は変わるのか?

日本が人手不足の中、金融業界は新卒採用減

日本全体が「人手不足」と言われている中、銀行・保険業界は2019年卒の新卒採用数を大幅に減らすという情報が先週末に流れた。

これは銀行・保険業界で従業員が不要な業務が増えていることの証でもある。

日銀の超低金利も影響

2017年頃から日本の景気が緩やかに回復し、それによって日本全体の人手不足が鮮明になってきた。これは単に景気が上向いているだけではなく、少子高齢化や人口減少によって働くことのできる現役世代の数が減っているためでもある。

減少する新卒・若年層

特に企業が新卒として採用する若年層の人口が減っている。日本の人口の「山」だった団塊ジュニア層は1学年200万人ほどいたが、現在の20歳前後の層は1学年120万人ほどしかいない。

超売り手市場とも呼ばれる

そのため企業は優秀な学生の確保にやっきになっており、新卒の就職市場は「超売り手市場」と言われるようになった。

対して、銀行・保険業界は10%前後の採用減

しかしそのような状況に関わらず、銀行・保険業界は2019年卒の新卒採用を減らすという情報が流れた。銀行業界は18年卒に比べて14.4%減、保険業界は同9.7%減となる。

採用が減るのはなぜか

一昔前ならこのような現象は見られなかったのだが、ここにきて銀行・保険業界が採用を減らしているのはなぜなのか?

それは銀行や保険のビジネスにおいて、人があまり必要でなくなってきているためだ。

ネットや便利な仕組みの普及が後押し

インターネットの普及によってネットバンキングも普及し、銀行に行かなくても残高照会や振り込みがパソコン上でできるようになった。2010年代になってからのスマホの普及により、外出先でもスマホからできるようになった。

また銀行業務ができる企業の範囲が広がってきたこともある。インターネットの普及は店舗を持たない「ネット銀行」を生み、今ではすっかり一般的になった。そして最近ではコンビニにATMが置いてあるところも増えたため、銀行に行かなくてもコンビニのATMでお金の出し入れができる。

日銀の超低金利政策も影響を与える

そして日銀が行なっている超低金利政策によって、銀行の経営環境が悪化している点もある。超低金利政策は国債利回りを低下させ、国債に投資をしても金利収入がほとんど得られなくなった。また銀行が企業に融資をする際の利息も低下しているので、融資という基本的なビジネスモデルでもあまり収益が得られなくなった。

このような状況から、銀行は全体的にかなり厳しい状況に追い込まれている。2019年卒の新卒採用が減っているのはその証の1つでもある。しかしもちろん銀行というビジネスそのものがなくなることはありえない。

証券業界は?

では株式を取り扱う証券業界はどうなのか?

証券業界もインターネットの普及やネット証券の台頭によって影響を受けているのは事実。

ただしアベノミクスによって株式市場は堅調な相場が続いているので、銀行業界に比べるとそれほど厳しい状況にはなっていないと思われる。

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