イタリアの政権は反EU派

2018年3月から続いた連立交渉

イタリアでは3月4日に総選挙が行なわれたが、どの党も過半数を取れなかったためにその後連立交渉が続いてきた。

だが各政党の利害は対立しなかなか連立がまとまらないまま3ヶ月が過ぎた。

紆余曲折の末、「五つ星運動」と「同盟」が連立に合意

しかし紆余曲折の末、第1党となった「五つ星運動」と第2党の「同盟」が連立を組むことで合意。

最初は指名した閣僚がマッタレッラ大統領に承認されないというアクシデントもあったものの、その後は閣僚を多少変更し承認され、連立政権が成立した。

誕生した政権は、反EU派

これで5月下旬に株安を招いたイタリアの政局問題は終わったものの、今後は新たな問題が浮上してくることが考えられる。

というのも、今回成立した連立政権は反EU的な政権だからだ。

イタリアとEUとの対立が深まる可能性も

政権が成立してすぐにイギリスのように離脱のための国民投票を行なうというわけではないが、連立政権はEUの財政規律を無視して国民のための財政支出を行なうと公約している。

このような政策が進めば、EUとの対立は深まるだろう。

難民問題でもイタリアとEUの対立は激化する恐れ

また難民問題についてもEUとの対立が懸念される。イタリアはEUの南の端にあるため、リビアなどから地中海をボートで渡ってくる難民の入口になっていた。

この事実は前政権でも良く思われていなかったが、新政権はかなり大掛かりな対策を取ることを示唆している。

新政権のサルビーニ内相兼副首相はイタリア国内の難民キャンプを訪れ「イタリアは欧州の難民キャンプにはなれない」と発言していた。

難民問題でも、今後イタリアとEUの対立は激化する恐れがある。

トランプ大統領の新たな関税政策も不安定要素に

イタリアからはこのような政治的リスクが存在しているが、今年に入って世界では他にも多くの不安定要因が出てきている。

その1つが、最近になってトランプ大統領が発表した関税政策になる。

トランプ政権は3月に中国などからの鉄鋼・アルミの輸入品に対し関税をかける政策を発表したが、EUやカナダ・メキシコは同盟国として一時除外していた。しかしこれらの国・地域に関しても、先週に関税適用を発表。また相手国・地域もただちに報復措置を発表している。

アメリカやEUなどがお互いに関税をかけ合えば、輸入品の価格が上昇し消費者にとっては可処分所得が減る。

それは両方の経済にとって消費の減退につながり、景気の後退を促すことも考えられる。

中東における衝突リスクも

この他にも、アメリカのイスラエル大使館移転以来高まっている、中東における衝突のリスクもある。

2018年は、政治的リスクに揺さぶられる

とにかく2018年は世界の各地で政治的リスクが高まっており、これまで5ヶ月間そうであったように、いつ市場に影響してきてもおかしくはない。


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