トルコ、2週間で3回の大幅利上げ

目立つトルコリラの下落

今年に入ってからトルコリラの下落が目立っている。

年明け時には1米ドル=3.8リラ、1リラ=30円にあったレートだが、2018年4月末には1米ドル=4.1リラ、1リラ=26円まで下落。

そして2018年5月になって暴落し、5月23日には1米ドル=4.9リラ、1リラ=22.3円と対ドル、対円ともに2005年のデノミ以来の最安値をつけた。

エルドアン大統領の思惑

リラが下落をしていてもトルコ中銀がなかなか動かなかったのは、エルドアン大統領の緩和圧力もある。

エルドアン大統領は金利を低く抑えることで景気を底上げし、有権者の支持を得るために閣僚や中銀に対し利上げは行なわないように圧力をかけていた。

暴落の勢いに押され、利上げを発表

しかしあまりに暴落の勢いが強いため、2018年5月23日の最安値の後に中銀が次々に利上げを発表する。

2018年5月24日未明には、政策金利の1つである後期流動性貸出金利を13.5%から16.5%と引き上げる緊急利上げを発表。

この利上げに市場はリラ買いで反応した。

緊急利上げの概要

2018年5月28日にはそれまで複雑だった政策金利をまとめて、1週間物レポ金利を最重要政策金利とし、レポ金利を8%から16.5%へと8.5%も引き上げる政策を発表。

同時に上限金利である翌日物貸出金利はそれまでの9.25%から18%に、下限金利である翌日物借入金利はそれまでの7.25%から15%へと引き上げられた。

また2018年5月24日に引き上げた後期流動性貸出金利は、19.5%までさらに3%も引き上げられた。

市場の予想をはるかに上回る利上げだった

そして2018年6月7日の金融政策会合では、すでに述べたように1週間物レポ金利を16.5%から17.75%へと1.25%引き上げた。

市場の予想は金利据え置きだったので、市場の予想をはるかに上回る利上げだった。

同時に上限金利である翌日物貸出金利は18%から19.25%に、下限金利である翌日物借入金利は15%から16.25%へと、どちらも1.25%引き上げられた。

また後期流動性貸出金利も同様に1.25%上げて、20.75%とされた。

トルコ中銀の積極的な利上げ

ここにきてトルコ中銀は突然猛烈な勢いで利上げを行なっている。

最近までエルドアン大統領の圧力もあり利上げに消極的だったのが、すごい豹変を見せている。

トルコリラ安は止まるのか

ただしこれでどこまでリラ安が止まるかはわからない。

2018年6月7日の利上げ発表後、トルコリラは対米ドルで1米ドル=4.58リラから4.48リラに、対円で24円から24.6円まで上昇した。

サプライズの利上げだったが

かなりサプライズの利上げだったのだが、リラの上昇幅はそれほど大きくない。

対円ではわずか60銭程度しかない。

これでは今後またリラの下落が起こるかもしれないし、あまりに金利を引き上げ過ぎると国内景気への悪影響も出てくる。

トルコ中銀にとっては当分難しい状況が続くだろう。


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