取引プラットフォームのスペック比較

MT4
(メタトレーダー4)
MT5
(メタトレーダー5)
cTrader
(cトレーダー)
開発元企業 MetaQuotes
(メタクオーツ)
MetaQuotes
(メタクオーツ)
Spotware
(スポットウェア)
提供開始 2005年年 2010年 2011年
取扱銘柄 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
取引方式 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
レバレッジ 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
スプレッド 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
取引量 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
取引手数料 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
取引可能時間 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
入金・出金額 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
成行注文
(逆)指値注文
ワンクリック取引
テクニカル分析ツール
リクオート
(スリッページ含む)
会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
マージン・コール 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
ストップ・アウト 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
ヘッジング 会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
NBP
(ゼロカット)
会社/口座次第 会社/口座次第 会社/口座次第
ウェブトレーダー
マルチターミナル
(複数口座で同時ログイン)
×
(マルチ・アカウント)
モバイル Android
iOS
Android
iOS
Android
iOS
ガラケー
タイムフレーム
(表示時間軸)
9種 19種 26種
DOM
(Depth of Market)
×
(外部ソフト利用で〇)
EA
(cBot)
プログラム言語 MQL4 MQL5 cAlgo

海外FXの取引プラットフォームの種類は、各海外FX会社が独自に提供する分を含めると本当にたくさんあります。

共通して言えることは、いずれも特殊な取引手法を行わないトレーダーにとって重要となるレバレッジやスプレッドなどの多くの重要なポイントは、いずれも各社の提供する取引環境によって異なるということです。

それでも、各海外FX会社が取引プラットフォームを複数提供しているのは、理由がありますので、ぜひその違いを理解した上で選択してくだしさい。

一番人気は、MT4

MT4およびMT5は、MetaQuotes(メタクオーツ)が開発・提供する取引プラットフォームであり、2005年から提供されているMT4は今でも海外FXにおいて一番の人気を誇ります。

その理由は、MT4の次に提供されたMT5も含めて、その他の取引プラットフォームには、MT4には無いオプションが付加されていますが、MT4(MetaTrader4:メタトレーダー4)が長年使用されてきた結果、EAなどの外部プラグインなどのソフトウェアが充実しており、多くのトレーダーが、後から提供された取引プラットフォームへ乗り換える必要性に迫られていない状況にあるからです。

むしろ、MT4には、EA(Expert Adviser:エキスパート・アドバイザー)と呼ぼれる自動売買ソフトが、豊富に提供されており、より複雑で、多岐にわたる取引戦略に取り組める状態にあります。

上記のように、既に海外FXを取引するにあたって十分で、便利な環境が整ったMT4は、今でも一番人気で、ほとんどの海外FX会社で最初に紹介している取引プラットフォームとなります。

MT4対応FX会社一覧

MT5とは?

MT5は、MT4同様にMetaQuotesが開発し、提供している取引プラットフォームという理解に間違いはありません。

さらに、MT5(MetaTrader5:メタトレーダー5)の機能は、MT4の標準スペックに比べると、初めから幾つかのプロフェッショナルな機能が付加されており、利便性は増しています

加えて、MT5は、MT4に比べて動作スピードも向上しています(処理能力向上に伴い、その分の使用メモリの消費量が高くなります)。

それでもMT4からMT5へと海外FX会社が完全に切り替えず、さらにトレーダーも継続してMT4を利用し続けている理由は、追加機能の必要性と、プログラムの面における互換性の話が関わってきます。

MT5対応FX会社一覧

MT5は、タイムフレーム数が「9」から「21」に大幅増

MT5では、表示した為替などのチャートにおける時間の表示軸を意味するタイムフレームの数が、9種類から21種類へと、MT4の時の2倍以上に増えました。

色々なスケールでチャートを見る際には、大変便利な機能が付きました。

ただし、MT4にはすでに必要不可欠な9種類のタイムが整っていたため、追加されたタイムフレームが取引において全てのトレーダーにとって、必要な情報とは言い難いということは理解できるはずです。

また、ナビゲーター・ウィンドウへ直接フォルダを追加することで、テクニカル・インディケータを整理できるなどの取引環境の整備の面で、操作性が向上しています。

MT5は、DOMの新機能が標準装備

MT5では、タイムフレーム種類の追加に加えて、DOM(Depth of Market:デプス・オブ・マーケット)と呼ばれる機能が付加されました。

DOMは、どの価格に、いくつの注文が存在するか、その分布(実際の取引状況や比重など)を知ることが出来る機能です。

MT4にDOMの機能は、標準ではありませんでした。

あえて、標準ではありませんでした、と表記するのは、既述したとおりMT4にある豊富な外部ソフトで同様の機能をまかうことが出来る状態にあるからです。

海外FXに限らず、情報が多いほど、更なる利益に繋がることは間違いありませんが、全てのトレーダーにとって、全ての情報が必要不可欠であるとは限りませんので、それら情報が本当に必要なMT4トレーダーは既に外部ソフトを活用して実行していますし、不要なトレーダーには、特段知る必要もない情報といえます。

プログラミング言語の異なるMT4とMT5

MT4では豊富なソフトやツールがありますが、MT5では、それらMT4の外部ソフトをそのまま使えないという互換性の問題があります。

理由は、外部ソフトを構成するプログラミング言語が、MT4はMQL4、MT5はMQL5、と異なるためです。

MQL4とMQL5が、完全には一致しない、似て非なるものであるために、これまでMT4で様々カスタム出来たことが簡単にMT5で行えない状況にあります。

MT4対応FX会社一覧

旧バージョンのMT4から、MT5に完全移行するのでは?

MetaQuotesは、MT4からMT5への切替を促しているため、近い将来にMT4が使用できなる可能性が出てくることは否めません。

MT4とMT5は、どちらを選ぶべき?

始めに記述した通り、MT4とMT5の選択の前に、通常の海外FXの取引でキーとなる取引条件・環境のポイントは、海外FX会社によって大きく異なります。

それらを取引環境が同じの場合、特殊な取引戦略や特殊な専用ソフトを利用したいという希望がない限り、MT4とMT5のどちらを選択しても取引おいて不利益はありません。

ただし、繰り返しになりますが、MT4が長年利用されてきていること、MT5が後から追加された経緯から、海外FX会社で提供できるサービスの内容が取引プラットフォームで異なることがありますので、取引したい銘柄が本当に選んだ取引プラットフォームで取引可能なのか、選択した取引プラットフォームで開設したい取引口座を開設できるのか、などの確認は怠らないでください。

MT5対応FX会社一覧

メタトレーダー・キラーの異名を持つcTrader

海外FXの取引プラットフォームは、MetaQuotesのMT4のみという従来の1強支配から大きく変わってきています。

MetaTraderを超えるポテンシャルを見せているのが、Spotware Systems Ltd(スポットウェア・システムズ)の開発・提供するECN方式向けの最新プラットフォームのcTraderです。

cTrader(cトレーダー)は、MT5とほぼ同時期の2011年にリリースされ、採用している海外FX会社の数は、MT4に比べると大きく見劣りますが、それでもcTraderは各社で次々に採用されて、勢いのある取引プラットフォームであることは間違いありません。

さらに、cTraderは、日本のトレーダーも簡単に利用できるように日本語や、日本時間表示へ簡単に切り替えができるオプションがあります。

その他の能力においても、細かいカスタムが可能な点を含めるとMT5以上のスペックに達します。

cTraderの魅力的な特徴

  • 様々な画面でのワンクリック取引やダブルクリックでのクイックトレード対応、一括決済(同時決済)・分割決済(部分決済、一部決済)、追加注文など、大口・裁量トレードにおける優れた操作性
  • 直感的に分かりやすい板情報(VWAP/Standard/Price DoM)が標準装備
    (MT4で板情報を確認するには、別途インストールが必要で、数字の羅列でUXの評価が低い)
  • 損切り(S/L: Stop Loss)と利食い(利確、T/P: Take Profit)での予定損益が一目で確認可能
  • 市場提供元(インターバンク)とダイレクトに接続される透明性の高い仕組みのため、スプレッド 0 pipが実現可能なシステムで、かつ、海外FX会社が介入できないフローから、スキャルピングや両建てが可能
  • 全ての銘柄で一切のタイムラグが発生しない「全決済」
    (MT4では、順番に決済がされるため、タイムラグが発生)
  • 日本語対応で、かつ、日本時間への切り替えが可能
  • インジケーターなどの図形の挿入や、豊富な時間足など、表示・設定に関するカスタムが豊富

cTraderのデメリット

表示をカスタムしたいや、画面の雰囲気からcTraderのほうが見やすいというトレーダーには、cTraderが適していますが、1点だけ大きく考慮すべき点があります。

自動取引を可能にするソフト、EAなど外部ソフトおよびテクニカル・インジケーターがcTraderは極端に少ないということです。

cTraderにおけるテクニカル・インジケーター、自動売買ソフトの追加は、必要に応じて、cTraderが公式に展開しているctdn.comからダウンロードすることになります。

Mt4とMT5での互換性でも同じことが起きたように、cTraderには、cAlgoと呼ばれる言語で、ソフトが作成される必要があります。

また、自動売買ソフトは、EAではなく、cBot(cボット)と表現されます。

それらコードの違いから、普及に多少の壁があるため、現状では、MT4に比べると極端に少ない状況にあります。

cTrader対応FX会社一覧

NetTradeXや、FxPro Marketsは?

各海外FX会社は、MT4、MT5、cTraderに限らず、例えばIFCMarketsではNetTradeX、FxProではFxPro Markets等のように独自の取引プラットフォームを提供しています。

それら取引プラットフォームは、各社の取引環境に合わせて開発された取引プラットフォームですので、各社に集中して海外FXを行う場合、大変有効な手段といえます。

NetTradeXやFxPro Marketsなどは、現段階では汎用製品ではなく、あくまで各社の取引に特化した取引プラットフォームですので、自由度が低いや、MT4と表示が一致しないなどの多少の違いを予め理解すれば、問題なく、むしろ各社でスムーズに取引が出来る取引プラットフォームです。

海外FX会社一覧

結局、どれを選べばいいの?

多くの取引プラットフォームを比較した結果として、どれが一番良いかという答えは、正直なところ断言できませんが、もしよくわからないから、どうしたらよいか迷っているトレーダーは、一番人気で、常に比較の基準となっているMT4を選んではいかがでしょうか

特定の取引手段や取引戦略、ツールなどの利用を検討されているトレーダーは、事前に各社の提供する取引プラットフォームごとの違いを見極めて、実行可能かの判断をすることをお勧めします。

MT4対応FX会社一覧