アルゼンチンペソが急落

好調な米経済

リーマンショックの震源地だったアメリカだが、その後の対応が良かったこともあり経済は少しずつであるが順調に回復し、最近ではかなり好調になってきた。

今年5月の失業率は3.8%で、これは2000年のITバブル時以来の低さだ。GDP成長率やインフレ率も2%前後で安定している。

FRBの利上げは、米ドル上昇を後押し

好調な経済は利上げペースを加速させ、2017年に3回利上げをしたFRBは今年も3回の利上げを行なうと見られていたが、最近では今年の利上げ見通しが「4回」に増えた。

FRBの利上げが加速すると米ドルの上昇につながってくる。

対円でそれほどでもないが、米ドル高は進んでいる

米ドル/円は現在110円付近にあり、これは2015年につけた125円よりまだまだ低い。

対円で見るとそれほど米ドル高になっているようには見えないかもしれないが、日本は先進国で通貨も安定しているからだ。だがもともと通貨が弱く下落しやすい新興国に対しては、かなり米ドル高が進んでいる。

アルゼンチンペソは、5月以降急落

例えばアルゼンチンペソは、4月20日頃には1ドル=20ペソ付近だったレートが、5月に入ってから急落。

ペソの急落に耐えかねたアルゼンチン中銀は大幅利上げを行ない、4月には27.25%だった政策金利を3回利上げして5月中旬までには40%にも引き上げた。

しかしそれでもペソの下落は止まらず、5月中旬以降は1ドル=24~25ペソで推移。

そして6月7日にはIMFがアルゼンチンに対する融資枠の設定を発表したものの、その後もペソの下落は続き最近では1ドル=28ペソと過去2ヶ月で40%も下落した。

トルコリラでも、リラ安が進行中

同様の減少はトルコリラでも起こっており、4月には1ドル=4リラだったレートが5月に入って急激にリラ安が進行。5月23日には4.9リラにもなった。

トルコ中銀もここで動いて5月下旬から6月上旬にかけて3回の利上げを実施。

一時は4.4リラ台までレートが回復したが、6月中旬になってまた下がり始め18日現在では4.7リラ台にある。

通貨安は、世界経済にとって不安定要因となる

通貨安が続くと、これらの国の対外債務の支払いが厳しくなってくる。そしてそれは通貨危機やデフォルトなどの事態へと発展していく。

そのような事態になると世界経済にとって不安定要因となるので回避できれば望ましいのだが、現在のようなアメリカの一人勝ちが長く続くと、米ドルの上昇と新興国の通貨下落も続く。

そうなると、新興国の通貨危機は避けられないかもしれない。


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