景気回復でも緩和を止めず

異次元緩和政策も、すでに6年目

2013年から続けられている日銀の異次元緩和政策も、すでに6年目に入った。

最近になって、目標達成時期自体を撤廃

当初は「2年で物価上昇率2%を達成」と掲げていたが、達成できずに目標達成時期を6回も先送り。

そして最近になってついに、目標達成時期自体を撤廃してしまった。つまり2%の達成はいつになるかわからないということになる。

緩和を縮小するどころか次々に追加緩和

そして緩和の開始から5年あまり経ち、緩和を縮小するどころか次々に追加緩和を打ち出してここまできた。

一昔前の日本や他国なら景気が良ければ金利を上げたものだが、利上げは一切できず、異次元緩和も全く出口政策に向かえないまま5年が経った。

2017年は世界的な好景気の年だった

2017年は世界的な好景気の年だったと言われ、日本経済もかなり回復が見られた。

求人倍率は上昇し、あらゆる業界で「人手不足」が言われるようになった。

バブル崩壊以後の最高値を達成

また株価も上がり、10月には日経225平均が新記録の16連騰を達成。

そして今年の1月には、バブル崩壊以後の最高値である24,000円台をつけた。

最近になって景気に減速感が出てきている

だが最近になって日本国内外の景気に減速感が出てきている。

7月2日に4~6月期の日銀短観が発表されたが、2期連続で景況感が悪化していた。

またアメリカではトランプ大統領が各国に仕掛けている貿易戦争のために、景気の先行きが不透明になってきた。

株価も頭打ち

株価も頭打ちで、日経225平均は1月23日に最高値をつけて以来半年近く高値更新がない。また昨年まで数年間連日のように史上最高値を更新してきた米ダウも、1月26日以来最高値の更新は見られない。

今年になって減速感が鮮明に

去年好調だった景気も、今年になって減速感が鮮明になってきている。

そして問題なのは、今後減速から後退に向かった時だ。普通は景気がいい時は中銀が金融を引き締め、景気が悪化すると金融を緩和する。

日銀は景気を刺激する政策が取れないでいる

ところが現在の日銀は、景気が多少回復してきても極端な金融緩和をやめようとしない。

景気がいいうちは問題ないかもしれないが、今後景気が後退に向かった時、緩和の余地がないままになっている。

そうなると景気後退時でも、日銀は本来のように金融を緩和して景気を刺激するという政策が取れない。

重要なアメリカの引き締め政策

そしてもう1つ重要な点は、アメリカは量的緩和を数年前に止めて現在は利上げも行なっている点だ。

アメリカは景気後退になった時、多くの緩和余地がある。

日本は極端な緩和、アメリカは引き締め。

これだけの金融政策の違いがあって、米ドル/円は現在110円付近にある。

今後アメリカが緩和に向かったら、急激な円高・米ドル安に向かうのは間違いない。

現在日米が極端に違うスタンスの金融政策を行なっている以上、将来その差が埋まった時に為替が大きく動くのはほぼ必然と言える。

今後世界的な景気後退になったら、厳しい状況に追い込まれるのは日銀なのだ。

iFOREX 公式サイト


iFOREXコラムについて

iFOREXコラムは、海外FX会社 iFOREX (アイフォレックス)にて配信されている鳥羽賢氏による金融・経済にまつわる時事コラムです。海外FX会社の最新の動向や仮想通貨・暗号通貨などに関する金融業界コラムを配信中です。みんなで海外FXでは、注目度の高い話題を中心に鳥羽賢氏iFOREXコラムをピックアップしてご紹介しています。

過去のiFOREXコラムのピックアップ記事一覧は、コチラ

最新の記事や鳥羽賢氏につきましては、iFOREX 公式サイトでご確認ください。

iFOREX 公式サイト