米国発の貿易戦争が拡大

トランプ大統領は公約を次々に実行

トランプ大統領は選挙戦期間中から

「アメリカ・ファースト」

政策を掲げ、自分が大統領になったらアメリカのことを最優先する政策を実行すると述べていた。

そして当選したら、アメリカ・ファースト政策を次々に実行。

貿易赤字解消のために追加関税をかけるように

特に今年になってからアメリカ・ファースト政策が加速し、貿易赤字解消のために多くの国に追加関税をかけるようになった。

アメリカが最大の標的としているのは中国だが、中国だけに留まらない。

EUに対しても追加関税をかけ、NAFTAで自由貿易圏を形成しているはずのカナダ・メキシコにもかけた。

トランプ大統領の攻撃的な政策は他にも

トランプ大統領の攻撃的な政策はそれだけではなく、2015年に結ばれたイランとの核合意を離脱し、さらにイランに対してまた制裁をかけ始めている。

そして最近ではトルコに拘束されているアメリカ人牧師の解放を要求し、トルコに対しても制裁をかけた。しかしトルコも黙ってはおらず、アメリカに対して報復措置を打ち出している。

アメリカの攻撃的な政策に、相手国も何らかの報復措置を実施している

このようにアメリカは世界の多くの国に対して、攻撃的な政策を実行してきている。

そしてほとんどの場合は、相手国も何らかの報復措置を実施している。

こんなことは超大国アメリカだからできることで、普通の国には真似できない。

アメリカの標的にされた国は平穏ではいられない

しかし超大国アメリカがこのようにアグレッシブに行動して、世界がこれまでのように平穏でいられるだろうか?

まずアメリカの標的にされた国は確実にダメージを受ける。

現にイランはアメリカの制裁によって国内が困窮し、各地で反政府デモが行われているという。

トルコはルコリラが暴落

トルコは最近制裁が発動されたばかりだが、今後確実にダメージになる。

制裁で直接ダメージを受けなくても、制裁発表のためにトルコリラが暴落するという形でダメージを受けている。

これからダメージは少しずつ蓄積されていく

中国やEUは小国ではないので、すぐに白旗を上げるようなことにはならない。だがこれからダメージは少しずつ蓄積されていく。

そして他国だけではなく、アメリカ経済にもダメージは増えてくる。これだけ多くの国と争えば、アメリカといえどもタダでは済まない。

実際にアメリカ製品に対して報復関税をかけている国が多く、それらの国ではアメリカ製品の売り上げが落ちるのは必至となる。

アメリカ企業にとってもだんだんとダメージになっていく

またアメリカが他国製品にかけた関税により、アメリカ企業にとって原料の輸入が難しくなる。それもアメリカ経済にだんだんとダメージになっていく。

しかしアメリカは世界一の超大国だ。

そのアメリカが景気後退に陥るようなことがあれば、それは世界経済にも波及する。現に2008年のリーマンショックはアメリカの金融危機だったが、世界的な景気低迷となった。

今回もトランプ大統領の「アメリカ・ファースト」政策によって起こる争いのため、世界各国だけではなくアメリカ経済もダメージを受け、それが世界的な景気後退につながるかもしれない。

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