金融庁が24日に、仮想通貨業界の業界団体である「日本仮想通貨交換業協会」を、仮想通貨業界の自主規制団体として認定した。

仮想通貨業界もだんだんと「業界」としての地位を確立しつつあるが、肝心の仮想通貨は今後普及するのだろうか?

昨年ブームになったが……

金融庁が24日になって、日本仮想通貨交換業協会を仮想通貨業界の自主規制団体として認定した。金融関連業界には日本証券業協会や金融先物取引業協会といった自主規制団体があるが、仮想通貨業界はまだ新しい業界だけにこれまでなかった。それが24日に認定され、今後は同協会が会員企業に対して検査や処分を行うこともできる。

かなり新しい業界である仮想通貨業界だが、やっと業界としての地位が確立できてきた。では今後仮想通貨の普及はあるのだろうか?仮想通貨は2017年後半に世界的なブームになり、ビットコインを初め仮想通貨全般の価格が暴騰。ビットコインは一時230万円をつけ、仮想通貨取引所には連日口座開設の申し込みが殺到した。

しかし仮想通貨価格が昨年12月~今年1月に天井をつけて下落に転じると、人々は仮想通貨に対する興味を急速に失っていった。マスコミも仮想通貨を取り上げなくなり、仮想通貨の取引量も急減した。

今後仮想通貨がさらに普及していくことはあるのだろうか?人々が仮想通貨を買う場合、その目的は大きく「実需」と「投機」の2つに分けられる。実需とは、日本円のような決済手段として使いたいために仮想通貨を買うこと。

だがこの点において、日本では2018年になってもあまり進展が見られない。もともと日本は他国に比べて、クレジットカードや電子マネーが普及せずに現金が多く使われる傾向にある。だから政府が、消費税増税後にはクレジットカードを使えばポイント還元などの政策を提案している。

日本人は現金以外を好まないことに加え、仮想通貨の中で買い物に使えるのは主にビットコインであり、他の仮想通貨は受け付けてくれるお店がほとんどないという現実がある。今後仮想通貨を受け付けてくれるお店が増え、利便性が拡大しないと、実需主導で仮想通貨の普及が進むのは難しいかもしれない。

では投機目的の方はどうか?投機とは将来的に値上がりすることを期待して買い、いつかは売って利益を確定することだ。昨年後半は多くの仮想通貨が高騰したために、投機目的で仮想通貨を買う人が世界中で増えた。

しかし今年になって仮想通貨価格が低迷しているために、投機目的の仮想通貨買いもかなり減っている。そして日本には税制の問題もある。仮想通貨で得た利益は総合課税になり、住民税と合わせて最大55%にもなる。これが株やFXの利益なら、分離課税方式で最大でも20%に抑えられる。この違いは大きい。そしてハッキングによる流出のリスクも依然残されている。

これらの要因から、特に日本においては仮想通貨が近い将来に大きく普及することは考えにくい。しかし昨年後半のような価格高騰が起これば、投機資金がまた多く入ってくることは考えられる。そしてすぐではなくても、今後長い時間が経てば決済手段としての仮想通貨がかなり普及している社会になっていることもあるだろう。

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