先週のビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォーク騒動をきっかけとして、仮想通貨市場の下落が続いている。
ビットコインは20日になってついに50万円を割り、昨年10月以来の40万円台をつけた。

仮想通貨の価格は本格的に崩壊が始まっている。

分裂を巡って混乱

11月20日には50万円すら割って40万円台に

ビットコインなど仮想通貨は昨年後半に世界的なブームになり、ビットコインは昨年12月に230万円の最高値をつけた。しかしそれをピークにしてバブルが崩壊し、今年2月には一度65万円と3分の1以下まで暴落。だがその後から最近までの約9ヶ月間、ビットコインは70~90万円付近のボックス相場が続いていた。

ところが先週になってそれまでサポートラインだった65~70万円のラインを割り、60万円まで下落。今週になっても下げは止まらず、20日には50万円すら割って40万円台になった。

きっかけは、BCHのハードフォーク分裂

きっかけになったのは、先週16日のBCHのハードフォーク分裂に関連した騒動だった。

「Bitcoin SV」と「Bitcoin ABC」が後継を争っている

BCHの分裂に関して「Bitcoin SV」と「Bitcoin ABC」という2つの開発チームが後継を争っており、どちらのシステムが正当な後継システムとなるか、16日の寸前まで確定できない状態だった。この混乱のため、まず15日に仮想通貨市場全般が下落した。

今回の件で仮想通貨の投資家心理を冷やしたのは、ハードフォーク時に持っていても恩恵が受けられなかったことだ。BCHはもともとビットコインから昨年8月に分裂してできた通貨だった。

昨年8月の分裂では、多くの取引所がビットコインのホルダーに対し、保有するビットコインと同数のBCHを無償で付与した。これが「仮想通貨の分裂時には持っていればタダで新通貨がもらえる」という認識が広まるきっかけとなり、昨年後半の仮想通貨ブームの一因にもなったと言われる。

日本の各仮想通貨取引所も判断が分かれている

ところが今回のBCHの分裂では、無償付与どころか混乱が続いている。2つの開発チームはそれぞれ「ビットコインキャッシュSV」「ビットコインキャッシュABC」という2つの新通貨を立ち上げていて、どちらが正当なBCHの後継となるか誰も正確に判断できない状態にある。

そのため日本の各取引所も判断が分かれており、「弊社はABCをサポートする」と言っている取引所もあれば、「SVをサポートする」と言っている取引所もある。このような事態が投資家心理を冷やし、今週になってからさらに仮想通貨市場が下げ続けている。

マイニングの採算割れ問題

またある程度下がるとマイニングの採算割れの問題もあると言われる。仮想通貨にはコンピューターのリソースを提供する代わりに少量の報酬通貨を受け取る「マイニング」が存在する。マイニングをするためには電気代などコストがかかり、日本の高い電気代で個人がやっても利益を出すのは難しい。そこで中国など電気代の安い国で行なったり、企業が大規模にやってコストを下げて利益を出してきた。

しかし仮想通貨自体の価格が下落してくると、これまで利益の出ていたマイニング事業も利益を出せなくなるものが増えてくる。そうなるとマイニング事業者の廃業・手持ちの通貨売りが増え、仮想通貨市場をさらに押し下げる。

仮想通貨の下げにはいろいろな要因が

このように現在の仮想通貨の下げにはいろいろな要因が考えられる。だがどの要因も、昨年は上手くいっていた部分が今年になって悪い方に進んでしまったから起こったものと考えられる。

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